ETHマイニング TeamRedMiner設定方法

 先日は、汎用的に使えるPhoenixマイナーを紹介しましたが、ここではAMD専用のマイニングカーネルを備えたTeamRedMinerを紹介します。

TeamRedMiner

最近、AMD系のカードを使っている人たちの間で良く使われているソフトウェアです。かなり突っ込んだ最適化を行っていてマイニング速度の最適化だけでなく電力最適化カーネルも搭載しています。

自動調整機能も備わっている上にエラーが少ないので、AMD系のマイナーはこちらへ移動してきているようです。

さて、機能の最大の特徴は、最新のNaviも含めて、全てのAMDビデオカードアーキテクチャに最適化されたカーネルが用意されていることです。

Aモード、Bモードと呼ばれていますが、評判通り安定性はかなり良い印象を受けています。ただしAMDのドライバーとの相性問題が頻繁に生じているのでアップデートは頻繁にフォローした方が良いです。

私の環境では、 version 0.8.0とRadeon Software 21.1.1でRX5700xtの一部のハッシュレートが突然落ちるという謎現象に遭遇しました。これは、TeamRedMinerをv0.8.1に更新したら解決しました。人によっては古いAMDドライバの方がハッシュレートが向上すると報告してますが、こういうドライバ周りのトラブルが頻発するとWin10が壊れるので、私は一度安定化したらあまり触らないようにしています(実際、Radeon Vegaが認識されず、Win10が壊れて、一度システムを完全クリーンインストールしました)

さて、設定方法は簡単で、ETHアドレスとマイニングリグID、マイニングプールを設定するだけです。以下に例を示します。

teamredminer.exe -a ethash -o stratum+tcp://us1.ethermine.org:4444 -u "Ethアドレス".rig1 -p x --watchdog_script --auto_tune=SCAN --enable_compute

-uオプションで"ETHアドレス"."rig name"のフォーマットでリグの名前とETHアドレスを指定します。このソフトはstratumでアクセスするように設定されているので、マイニングプール指定時には必ず指定してください。--enable_computeは強制的にPolaris系のカードをデフォルトのGraphicsモードからブロックチェーンのマイニングに最適化されたComputeモードに切り替えるオプションです。初期起動で一度システムを再起動させる必要があります。2回目以降は設定が無事完了すればそのままマイニングが開始されます。--watchdog_scriptはオーバーヒート時の再起動とカードの保護を有効にするオプションです(壊れても良いなら強制的にマイニングさせ続けるオプションもあります)

サポートされているGPUは以下の通りです:

  • Navi - RX 5700(XT)/5600(XT)/5500(XT) 
  • Vega - RX Vega 64/56, Vega FE, Radeon VII (Vega 2)
  • Polaris - RX 580/480/570/470/560/460/550
最新版はBig Naviの表記があるので、RX6800や6900でもマイニングできると思いますが、ご存知の通りそちらはほぼ幻のカードなので手元にある人は稀でしょう。ちなみにYoutubeなどでETHマイニングを試している人たちの報告を見る限りでは、RX6800はRX5700xtなどとほぼ同等性能なので、ROIを考慮するとあまり導入するメリットは感じません。私の環境では上記の太字で示したカードには対応していることを確認しました。
以下にマイニングされている実際のログ出力のキャプチャ画像を載せておきます。


まとめ

TeamRedMinerの設定方法を紹介しました。安定的に収益を上げるためにはこういう最新のソフトの力を借りる必要があるので、これからも自分の知見をシェアしていきたいと思います。
以前はソースコードが読めるようになってましたが、最近は公開を停止したようです。GITHUBには設定方法のドキュメント類しか公開されてませんが、コンパイル済みのバイナリは今でも配布されています。

コメント

  1. 初めまして。
    イーサリアムのマイニングマシンは、モネロとは別に用意されていますか?
    それとも同一のマシンですか?

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  2. コメントありがとうございます。色々試した結果、採掘専用のメインマシンはイーサリアムマイニング専用にしています。moneroのCPUマイニングも可能ですが、複数枚のGPUと同時に使うと安定性が悪かったので諦めました。サブマシンはRTX3070が一枚ずつしか搭載してないので、同時マイニングさせています。Linux、Win10のマシンですが、CPUを簡易水冷で安定的に冷やせば問題なく運用できています。

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  3. ご回答ありがとうございます。
    感覚的に、冷却態勢しっかりとるか、負荷小さめのグラボであればいけそうということですかね。
    当方、大型空冷CPUクーラーを使用しているので、排熱の問題がありますが。

    Nvidia CMPって市場流通まだ先ですかね。またイーサリアムのアルゴリズム変更に伴って等、グラボ投げ売りもまだ先ですかね?

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    1. そうですね。大型空冷のCPUクーラを使用していればケースのエアフロー対策さえしていればなんとかなるかもしれません。Ryzen9 5950などはオーバークロックさせるには水冷が必須でしたがTDPが低いCPUなら十分空冷でいけると思います。
      ちなみにNVidia CMP30HXあたりはすでに流通していてebayで出品されているのを何度か確認しました。中古グラボの投げ売りは現在のマイニング採算性とETH2の進行状況を見ると来年ぐらいまで待たないとダメそうです。

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    2. こんにちは。
      セールで安かったので、5950xを購入しました。XMRigで平均的に15KH/sです。
      定格で安定運用しようと思うとこんなものですかね?

      マザーボードはエイスースB550タフゲーミングプラス、
      メモリはジースキルの3600MHzCL14です。

      空冷CPUクーラーは忍者五(高回転ファンに取替済)にしたのでまだ余力はありそうですが、14cmのアサシン3にするべきだったかもしれません。

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    3. 定格で運用している場合は、それぐらいだと思います。ただ設定の最適化をすると20KH/sを超えるらしいです。主にメモリ周りのOCが必要なのだと思います。大型空冷クーラーはゴツイのでいつも敬遠してますが、上手く使うと安定運用できそうですね。

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  4. ありがとうございます。
    それくらいなんですね。
    一概には比べられませんが、3900xtが定格で約13KH/sなのに対し5950xが約15というのは期待よりは下でした。
    オーバークロックメモリ4000MHz等は価格次第で検討します。

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