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非同期ヘテロジニアス型ブロックチェーンネットワーク(Polkadot, Cosmos, Avalanche)の比較

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はじめに Bitcoinはデジタルゴールドとしての地位を確立し,Ethereumはプログラム可能な通貨の時代を切り開き暗号資産市場を今でも牽引しています.しかし,それらの第一世代ブロックチェーンネットワークは,アクティブユーザー数の増加に伴いネットワーク性能,使い勝手,エネルギー効率,分散性の面などのバランスの中でスケーリング問題に直面しています. 現在の深刻なスケーリング問題を解決するためにEthereumはPoSへの移行とShardingやレイヤー2の実装を急いでいます.重要なのはこの時期に,Cosmos, Polkadot, Avalancheという新世代のブロックチェーン・プロジェクトが相次いで立ち上げられ,優れたインフラが確立されたことです.これらのプロジェクトは,各アプリケーション専用のブロックチェーンが共存し,かつ必要なときに相互運用できる,非同期かつ異種混在型のネットワークモデルによる水平的な拡張を目指しています.これらのネットワークの目標は,今日の数十万人のアクティブユーザーへの普及ではなく,数百万人の日々のアクティブユーザーを収容できるブロックチェーンインターネットを構築し,”インターネットはユーザーが所有しコントロールする“というweb3のビジョンを実現することにあります.今回は,私が注目しているこの3つのプロジェクトが暗号資産ネットワークのパラダイムシフトでありそれらを理解するために解説していきます. 今回は以下のサイトを翻訳し参考にして作成しました. https://coinyuppie.com/parsing-cosmos-polkadot-and-avalanche-differences-in-heterogeneous-blockchain-networks/ Cosmos,Polkadot,Avalancheはいずれも,非同期異種ネットワークモデルによる水平方向の拡張を目指しています.これら3つのネットワークでは,アプリ固有のブロックチェーンが異なる仮想マシンを持ち,必要に応じて相互運用が可能です.詳細を説明する前にこれら3つの違いを端的に表した以下の図を見てください. Cosmos, Polkadot, Avalancheのネットワークトポロジー https://coinyuppie.com/wp-content/uploads...

非同期型ブロックチェーン Cosmosのロードマップ2.0

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はじめに 前回はPolkadotについてと主なパラチェーンの紹介しました.今回は私が注目しているもう一つのプロジェクトCosmosの2022年のロードマップについて解説したいと思います. Cosmosロードマップ2.0 Cosmos Roadmap 2.0には,2023年第1四半期までに提供される予定の主要なアップデートが多数記載されています. https://hub.cosmos.network/main/roadmap/cosmos-hub-roadmap-2.0.html 2022年第3四半期のLambdaアップグレードでは,インターチェーンセキュリティのV1が導入される予定です.これによりCosmosハブがさまざまな”コンシューマー”ハブに対する”プロバイダー”チェーンとして機能し小規模なブロックチェーンがハブのセキュリティの恩恵を受けられるようになります.現在TerraやBSCのようなアプリケーションチェーンはサポートなしで独自のノードネットワークを用意し,独自のコンセンサスアルゴリズムとセキュリティを確立する必要がありました.インターチェーンセキュリティは資本力のないプロジェクトがハブチェーンからのセキュリティサポートを受けてエコシステムに参入できるようにすることで,この問題を解決します.PokadotのRelayチェーンと似たアイデアですが,C0smosの場合は,完全に独立したブロックチェーン同士の接続も行えます.おそらく独立したブロックチェーンを持つプロジェクトとCosmosハブのインターチェーンセキュリティーに接続しセキュリティーの恩恵を受ける小規模チェーンも共存するヘテロジニアス型に移行していくことを目指しているようです.ではあと一週間後に予定されているTheta アップグレードについて見ていきましょう. COSMOS Hub Thetaアップグレード 2022年4月12日に配信予定のThetaのアップグレードは以下の機能を搭載する予定です。   インターチェーンアカウント         Cosmosネットワーク参加者は、すでに異なるチェーン上のアカウント間でトークンを共有することができますが、Thetaアップグレードには、他のハブのアカウントと対話する機能(EthereumユーザーがSmart ...

Web3.0 のインフラ:Polkadotエコシステムの概要

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はじめに 非同期型のブロックチェーンが技術的なトレンドになってきましたが,代表的な3つのプロジェクトであるPolkadot, COSMOS, Avalancheのうち,今回は私が最も注目しているPolkadotの概要について解説してみます.Polkadotに注目したのは昨年からですが,パラチェーンオークションが始まる直前ぐらいに余剰資金をDotに投入し,今年に入ってからはAcalaへ集中的に投資しています.現在は2段目のパラチェーンも稼働を始めて現在は11個のパラチェーンが実際にPokadot上で稼働しています.まずPokadotが目指す方向性について以下の創業者Gavin Woodの言葉を紹介しておきます. 英語原文:  “The parachain model was created with the belief that the future of Web3 will involve many different types of blockchains working together. Just as the current version of the internet caters to different needs, blockchains need to be able to provide a variety of services. Parachains solve this.” – Polkadot founder Gavin Wood 日本語訳: "Web3の未来には,さまざまな種類のブロックチェーンが連携する "という信念のもと,パラチェーンモデルが生まれました.現在のインターネットがさまざまなニーズに対応しているように,ブロックチェーンもさまざまなサービスを提供できるようにする必要があります。これを解決するのがパラチェーンです." - Pollkadot創業者ギャビン・ウッド つまりはWeb3.0のインフラとして機能するために様々なアプリケーションに特化した複数のブロックチェーンを連携させる基礎基盤を提供するのがPolkadotです. では次のセクションからどういったものなのか詳細部分を見ていきましょう. Polkadotエコシステム 現状のキーポイントは以下のリストで示したような状況です. 最初の11...

ACALAがWormholeとの接続を発表

はじめに 前回の記事でAcalaが目指すPolkadotにおけるDefiのハブセンターとステーブルコインaUSDの発行の仕組みなどを紹介しました.つい数日前にそのAcalaがWormholeとの接続することと今後複数のレイヤー1チェーンのトークンをサポートすることを発表しました.今回は簡単にこれからのAcalaのWormhole連携とそのリスクについて解説してみようと思います. Wormholeについて https://wormholenetwork.com/ Wormholeは複数のEVM互換レイヤー1チェーンに接続するメッセージパッシング・プロトコルです.スマートコントラクトはそのWormholeネットワークを通じてメッセージを発し,そのメッセージはターゲットとなる宛先に送られる形でクロスチェーンブリッジを形成します.このシステムは,トークンやNFTブリッジによる異なるチェーン間での転送,クロスチェーンオラクル,メッセージングアプリケーションなどのクロスチェーン通信を可能にします.4月2日現在で8つのレイヤー1チェーンへ接続を提供し約39億ドルの資産がロックされています.また同日のThe blockの報道によると独自トークンHoleを発行し25億ドル規模の評価額が付く可能性について言及されています.どうやらHoleトークンの総発行量の7.5%をプライベートセールで1 HOLE = 0.25 USDで販売し最大で2億ドルの調達を目指しているようです. https://www.theblockcrypto.com/post/140100/crypto-bridge-wormhole-seeks-2-5-billion-price-tag-in-private-token-sale AcalaがWormholeとの接続を発表 発表は数日前の3月30日に行われました.Acala Japan公式のMediumでの投稿は以下のリンクに記載されています. https://medium.com/acala-japan/acala-karura-dotsama%E3%82%92wormhole%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%8...

Polkadot基盤のDeFiハブ ACALA (ACA)とaUSDの概要解説

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はじめに 昨年末に注目を集めたPolkadotのパラチェーンオークションで記念すべき初のパラチェーンとしてオークションを勝利したのはAcalaプロジェクトです.AcalaはPolkadot基盤のDefiハブを目指すプロジェクトでステーブルコインのaUSD を発行及び流動性提供や分散型ファンドを実現しようという大変野心的なプロジェクトです.私もPolkadotには非常に注目しており,実際にAcalaのプログラムにも参加した経緯があるのでその内容も含めて今回はAcalaの紹介をしたいと思います. Acalaの特徴 名前からしてすごいですが,Acalaは不動明王のサンスクリット語表記です.Googleで検索する時は”Acala cypto”を入力してください.でないと不動明王の画像がいきなり引っかかります笑. 公式websiteは https://acala.network/ ですでにPolakadotからDOTを転送するブリッジ機能を備えたAMM型取引所のDAppであるAcala sSwapが立ち上がっています( https://apps.acala.network/ ). ちなみにKusama上でもパラチェーンを持っていて、そちらはKaruraという名前のプロジェクトになります.プロジェクトの目的はずばりPolkadot上のDefiハブになることで現在は異なるブロックチェーンのDeFiユーザーや開発者がスケーリング問題やガス代高騰などを気にせずにAcalaネットワークに移行できる環境を整備しています. ちなみにセキュリティーはPLOの仕組みによりクラウドローンで集まった大量のDOTをロックすることによって担保されており,Polkadotの強固なセキュリティー基盤を共有することで実現され得ています.そのため後ほど説明しますが、インフレーション型のトークン発行やステーキングを提供する必要がなくネイティブトークンであるACAは流通量がすでに決められており分配方法もすでに決定されています(ガバナンス投票次第ではこれから配る部分は変更される可能性あり). ETH互換のレイヤー1チェーンの仕組みとスマートコントラクト Polkadot上で動作するAcalaチェーン自体はEVM互換のスマートコントラクトに対応しており,イーサリアムとの互換性を備えています.このEVMはPolkado...

DeFi研究 DeFi Llamaでの情報収集

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はじめに DeFi分野に参入するとものすごい数のプロジェクトが存在していることに驚かされます.もともとはETH基盤でのDappによって始まったDeFiの爆発的人気の上昇で現在のように様々なレイヤー1チェーンでDeFi関連のDappが立ち上がっていきました. レイヤー1だけで分類するだけでも大変ですが,それぞれで立ち上がっているサービス全てを網羅するのはたぶんほとんどの人にとって不可能でしょう.今回はそういうカオスなDeFiの世界の情報を収集するのに便利なDeFi Llamaを紹介します. DeFi Llamaとは? 公式サイトはhttps://defillama.com/で公開されています.各DeFiプロジェクトのTVL(Total Value Locked)アグリゲータ情報をオープンに公開するサイトを運営しています. DeFi Llamaのトップページ  Uniswapの統計情報表示(Uniswap.info)と似たデザインを採用しており,各レイヤー1チェーン,TVL,トークン付与の有無などで分類して情報表示させることが可能です. サイト情報のAboutを覗いてみると以下のようなミッション・ステートメントが書かれています 原文(英語) Mission DefiLlama is the largest TVL aggregator for DeFi (Decentralized Finance). Our data is fully open-source and maintained by a team of passionate individuals and contributors from hundreds of protocols. Our focus is on accurate data and transparent methodology. We track over 800 DeFi protocols from over 80 different blockchains. 日本語訳 ミッション DefiLlamaはDeFi (Decentralized Finance)のための最大のTVLアグリゲータです.私たちのデータは完全にオープンソースで,何百ものプロトコルの情熱的な個人と貢献者のチームによって維持されています. 私たちの焦点は...

なぜSolanaとBNBへ投資を行わないか?

 はじめに 前回の投稿で,今年はDeFiへ本格参入すると紹介しましたが,そこで下調べした結果,SolanaとBNBは選択肢から外したと報告しました.ではなぜ自分はこの二つに投資しない決断に至ったか思考をまとめる意味で紹介します. BNB (Binance Smart Chain)の不適格理由 私はブロックチェーン技術で最も大切な部分は分散性とセキュリティーだと考えています.これがインフラ部分を担当するレイヤー1チェーンの場合には最もコアになる部分でセキュリティー, 高い耐障害性, 耐検閲性を実現しています.これらはスケーラビリティーとトレードオフの関係にあって全てを両立することは現在の技術では不可能です.これはブロックチェーンのトリレンマとして有名で,“セキュリティー”,“分散化”,“スケーラビリティ”は同時に2つの要件までしか満たせないという理論です.ETHのレイヤー1はこのうち”分散化”と”セキュリティー”を満たすように設計されています. その点でBinanceという発行主体が存在するBNBは不適格です.なぜならプロトコルの設計や運営にはBinanceとその利用者の意見が意図していなくても優先される可能性が高いからでこれは“スケーラビリティー”と“セキュリティー”を満たしていますが”分散化”が損なわれています.もちろんEVMとの互換性を備えたBSCは数年前までなら過渡期の妥協的な産物として許容されたでしょう.しかし現在,ETHはレイヤー2技術でスケーラビリティ問題をある程度解決できる目処が立ちました.こうなればわざわざBSCを利用しなくても同じようなユーザービリティーやコストでETH上で走るDappが利用できるようになっていくことが予想されます.それならわざわざ最も重要な分散性に問題があるB S Cを使う必要ないというのが私の考えです.ある種の思想の問題でもありますが,今はまだ過渡期でありますし,BSCの運営自体が完全なD A O運営に切り替われば状況は変わるかもしれません. ちなみにXRPが不適格なのは上記の考えとほぼ一緒で,発行主体がRipple社という一つの民間企業であることが理由です. Solanaの不適格理由 昨年最も勢いがあったのはSolanaではないでしょうか.メインネットが立ち上がるとあっという間に時価総額トップ10入りしてきたので驚いた...

2022年の投資戦略(DeFi編)

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はじめに もうすでに2022年もQ1の最終月になっていますが,1 月と2月に情報収集がほぼ完了したので投資戦略が固まりました.今更の感はありますが,セキュリティー対策を徹底した上でDeFiに本格参入してみようと思います.ただし,自分の考え方に沿った形,つまりはweb3.0のインフラ部分に関係するブロックチェーンで構築されたDeFiへ投資することを決めました.具体的にはETH (Polygon L2),COSMOS, Polkadot (ACALA)へ手持ちのトークンとその一部を税金が許容できる範囲でトレードし運用する予定です. Ledger Nano X を導入 こちらは定番のハードウェアウォレットなので昔から知っていましたがオンチェーンで暗号資産を扱うためには必須アイテムなので先月末に購入して設定を終えました.きっかけは,Coinbase Wallet Appが対応したことでそのキャンペーンの一環でCoinbaseエディションを購入しました.もちろんLedgerの正規ネットストアで注文してフランスのパリ本社から発送されてきました(DHLのログが確認できて安心です).こちらもebayなどで安く売られているものもありますが、絶対購入してはいけません.何故なら,すでにシードフレーズを盗まれていると購入後に設定を行って入金すると簡単に悪意を持った相手に資産を抜かれるからです. 購入する場合には正規代理店から新品を購入するのが必須で私はそのセオリーに従いました.実際に届いて中身を確認したのが以下の写真です. 質感はなかなか高級感があって好感が持てます.尚私が購入したのは,coinbaseエディションなので,筐体にはしっかりと”coinbase”と刻印されています.付属品にはUSB type Cのケーブルが含まれていますが,念のためハードウェアウォレットを使うときは必ずこの付属ケーブルを使うようにしています(USB-Cケーブル自体に細工されている場合に備えるため).こちらはKeplerやMetamaskなどのウォレットアプリと連携させて使用します. Defi運用に使うPC環境のセキュリティー対策 Defi運用に使うPCはセキュリティーレベルが高くハッキングリスクを減らせるものが望ましいです.そうなるとまずWindows OS系はターゲットになりやすくハッカー側の攻撃バリエーシ...

ウクライナ政府が暗号資産で寄付を呼びかける

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はじめに ロシアによるウクライナ侵攻が始まってしまいましたが,ウクライナ軍の強固な抵抗により数日で陥落すると見られていた首都キエフはまだ持ち堪えています.今回のプーチン政権によるウクライナ侵攻は現在の国際秩序への挑戦であり,ウクライナの民間人や民間施設(住居,ショッピングモール)への攻撃は明らかな国際法違反であり断じて許されるべきではありません. 米国は経済制裁の一貫として,ロシア中央銀行の外貨準備すら取引制限するなど今まで聞いたことのない制裁措置を発動しています. 完全に世界から孤立したロシアですが,一方でウクライナには世界中から支援が集まっています.そんな中,ウクライナ中央政府が暗号資産での寄付を呼びかけて話題となっています. ウクライナ政府による暗号資産寄付の呼びかけ きっかけは Twitter上で先週から始まった投稿 です.最初は,こういった混乱した状況を利用した詐欺なのかと疑われていましたが,ウクライナ政府公式アカウントであると外交官などから確証が取れ世界中から寄付が集まり始めました. Tweet 全文; "Stand with the people of Ukraine. Now accepting cryptocurrency donations. Bitcoin, Ethereum and USDT." BTC - 357a3So9CbsNfBBgFYACGvxxS6tMaDoa1P ETH and USDT (ERC-20) - 0x165CD37b4C644C2921454429E7F9358d18A45e14 注意事項:送金前にTwitterのオリジナルメッセージからアドレスを再確認することと,送金処理を行った後には取り消せないことに注意してください.現在はメインネットワークで募金を呼びかけているのでETHとBTCの送金の場合には数ドルから10ドル程度の送金手数料がかかる可能性があります. Uniswapはウクライナ政府のためにERC20 トークンのスワップサービス開始 ウクライナ政府は現在ETHとUSDT(ERC20)のみを受け付けているため,その他のERC20トークンでは直接寄付を受けられない状況でした.そこでUniswap LabはERC20のその他のトークンで寄付を行えるよう トークンをスワップしてそのまま送金できる...

Polkadot のPLOクラウドローンが始まる

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はじめに 以前の投稿でPolkadot に注目しているということを書きましたが,調べていくにつれてこれからのブロックチェーンのエコシステムの発展のために非常に重要なプロジェクトであることがわかってきました.今月はついにParachain に接続するオークションイベントが控えているので,ここに簡単にまとめてみたいと思います. PLO (Parachain Lease offering)とは PolkadotはRelaychainと呼ばれる心臓部と,そこに接続するParachainという2つの要素から構成されています.Parachainは実際にブロックチェーンとして機能する部分でスロットという枠が100個用意されています.このスロット獲得を目指して参加しようとするプロジェクトが争うイベントがParachain Lease Offering (PLO)です. P L Oはクラウドローンとオークションの2つのパートに分かれており,クラウドローンで一般ユーザーはDOT トークンをロック状態にして指示することを表明して,その対価として新規プロジェクトが発行するトークンを獲得できます. オークションでは獲得したD O Tが最も多いプロジェクトが勝利する仕組みになっているので,クラウドローンがかなり重要なイベントであることが分かるでしょう. 現在の状況 PLOの第一段階にあたるクラウドローンは11月5日より開始され,現在6種類のプロジェクトに投票可能になっています. Polkadot .js のデータを見る限りでは,”Acala” が613万DOT(346億円相当)がロックされていることが分かります(Acala NetworkはDefiハブを目指すプロジェクトです).またEVM互換のスマートコントラクトを実装するMoonbeamもかなりの投票を獲得しています.Astar, Moonbeam, Acala はおそらく確実にスロット枠を落札するでしょう. 私は現在Krakenで保有するDOT をステーキングしてますが,気になっているプロジェクトに参加しようか考えているところです.クラウドローンに参加してももらえるトークンがすぐに売却できる訳でありませんが,こういうブロックチェーンのインフラ部分を担う銘柄は長期保有しても良いと思っています.Ethereumが本命であることは間違いないので...

ポートフォリオの見直し(Polkadotへ一部切り替えます)

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 ビットコインの先物連動型のETF承認を匂わす報道が出たあと,BTC価格は6万ドルに一瞬タッチしましたが,年末から2022年年初にかけて注目すべき動きが今週結構ありました.  特に注目しているのはPolkadot(通貨名:DOT)のメインネット上での Parachainのオークション開始 で,来月から始まることがアナウンスされました。メインネットが立ち上がったのが2020年5月で今年に入ってから実験場(カナリアチェーン)であるKusama上でParachainが実装され無事稼働していますが,ついにPolkadotメインネット上でもリリースされることがアナウンスされました.1回目のオークションは11月11日に開始され、入札は11月18日で締め切られる予定です.入札期間内に不規則に決定されるオークションの終了時点で,DOTの保有量が1番多いプロジェクトがパラチェーンに選出される仕組みとなっています.  私のメイン投資先はETHですが,2年ぐらい前からCOSMOS,ZRX,OmiseGO,BATなど少し手を出していました.ご存知の通りCOSMOS(通貨名:ATOM)は先月かなり上昇しているので,それなりの含み益を得ていますし,Coinbaseのステーキングに対応している銘柄なのでこのまま様子見することにしています.残りのZRXやOmiseGoに関しては長らく低迷が続いてやっと上昇の兆しが見えてきましたが,本日保有分を全て売却してDOTを購入しました.直近でのDOTの価格ターゲットは75ドルから100ドルです.Parachainのオークションが始まるということは参加するプロジェクトはDOTの保有を増やすということで,買い圧力が今後数ヶ月は高まると予想しています.いつ売却するか決めていませんが,1DOT自体は数年以内に1000ドル以上に上昇してPolkadotがETH経済圏を補う存在になるのでは期待しています.  すでに 別記事 で紹介していますが、DOTはKrakenでステーキング可能で安定的に増えていっています(年率12%).ETHはマイニング収入とステーキング,BTCはBlockfiの利子口座の収入で徐々に増やせているので,しばらくはDOTもしくはCOSMOSを直接購入による積み立てを行なっていく予定です.  今回の上昇相場で年初の時点で、自分の勤務先の401K...

KrakenのStakingを始めてみた(Part1)

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 前回紹介したように私は基本的にしばらくはホールドして1年以上立って利益がある程度出ていたら売却を考える投資方針なので、短期的な売買はやっていません。しかし、そのまま保持しておくのももったいないので、Staking や利息がもらえる口座に預けています。 そんな中、前回の記事執筆で見つけてKrakenのStakingサービスが魅力的だったので本日から始めてみました。私が注目したのは、これから伸びる可能性があり高いAPYが魅了的なPolkadot(DOT)です。 実際やろうとしてみると若干まどろっこしい手順を踏まないと行けなかったので参考までに載せておきます。 まず、Krakenの口座を開き本人確認書類をオンラインで提出します。確か一年ぐらい前にこの手続きをしましたが、一般的な免許証のコピーをweb page上で"submit"してからwebカメラで写真を撮る必要がありました(その時、何かメッセージを書いた紙を用意しろと言われた記憶があります)。 面倒ですが、これは現在ほとんどの取引所で行われている本人確認の一貫です。申請が終わると審査が始まり、早くて一日ぐらいで認証されたメールが届きます。 さて、ここから本題のDOTをどうやって購入したかです。Krakenは銀行送金はwire transferのみでACHなどは利用できません。そこで私は以下の手順で送金しました。 CoinbaseにUSDをデポジットし、それを全てUSDCに変換 数日間待ち、外部口座へ送金可能にする KrakenでUSDCの口座アドレスを生成 上記の KrakenのUSDC口座へCoinbaseから送金 無事受け取ったことを確認して、次はトレード画面でUSDCからUSDTへ”Convert” USDTからDOTへ”Convert" そして、DOTをStakingタブでstakeしました。数分立つとStaking  が始まりました。 年利は12%なので、そこそこのリスクでかなりの高利回りを達成できます。ただしKrakenの Stakingサービスはon-chainなので、何かメインのブロックチェーンで起こった場合に損害を被る可能性はゼロではありません。ただし、ある程度の規模感があるプロジェクトであれば流動性が十分に有りコード監査を受けているのでそれほど心配はしていません(ただ...

オススメAltcoinと自分の保有銘柄

 自分の基本投資スタンスは主要銘柄をひたすらドルコスト平均法で購入、それを複利運用です。昨年からCOINBASEで様々な銘柄が購入できるようになってきたので少しですが、あまりメジャーで知られていないものへも投資しています。自分が今年から数年後伸びそうだと思っているアルトコインプロジェクトを紹介しておきます。 ETH(Ethereum):  Bitcoinにつぐ二番目の時価総額を誇る暗号資産です。北米ではCOINBASE で初期の頃から取り扱われていたので、それなりにメジャーで人気もあります。私のポートフォリオの大体7割ぐらいはETHで暗号資産投資を始めた時から継続的に取引所で購入+GPUマイニングしています。先日、無事最高値を更新しましたが、プロジェクト自体はものすごい野心的かつ未完成であり、開発者数、dApp数、知名度全てにおいてすでにBitcoinや他のプロジェクトを圧倒する存在になったと私は考えています。 なぜそこまで注目されるかというと以下の特徴からです; 価値の保存手段としての役割(金や銀のような希少性を持ったCommoditity的側面) プラットフォームとしての役割(暗号資産のAppleやGoogle的存在といったところ) 金融商品的な役割(Defiや担保価値を持ったことでプログラム可能な通貨というデジタル化された債権や証券的な側面)  控え目に言ってもETHの革新性は群を抜いています、人類史初と言っても良いでしょう。きっと後世の経済歴史家によって検証されること間違いないです。  大型アップデートが今後数年間に渡って控えています。あと数年経てば恐らくデファクトスタンダードで世界中で使われていると私は予想しています。  Ethereum財団のガバナンスの面でも国連と連携した難民へのID配布プロジェクトやマイニング収益の寄付をUNICEFと共同で呼びかけるなど、Common Goodを重視していることが伺えて好感が持てます。文句なしでオススメする銘柄です。 DOT, COSMOS:  DOT, COSMOS共にクロスチェーン銘柄と呼ばれる異なるブロックチェーンの相互運用性を目指した銘柄です。北米ではKrakenでのみDOTを購入することができます。私はもたもたしていたため完全に機会を逸しました(上場された時に買っておけばすでに数...