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4月1日のETHマイナーの行動に関する対抗措置

 ETHマイナーの一部で 4月1日に行動を起こすとアナウンス がされています。具体的には、ハッシュレートをEIPー1559反対を掲げているEthermineへ集結させ、ETH開発者へ51%攻撃のリスクを認識させ、EIPー1559自体を廃案に持ち込みたい算段のようです。 しかしETH開発陣はそれぐらいで妥協するつもりはなく、逆に当初の計画を前倒しして年内か来年早々にもETH1.0とETH2.0を統合を完了させるEIPー2229案を推進するようです。 https://github.com/ethereum/eth2.0-specs/pull/2229 個人的には、マイナーの今回の開発者への脅迫めいた行動は間違っていると思っています。確かにETHマイナーが取引承認処理を行って今までETHネットワークのセキュリティーを守ってきた面は否めませんが、それ以上にプラットフォームとして価値を高めていく方向性なのにそれの足を引っ張るのは建設的ではないと感じています。 私はETHマイナーであると同時に保有資産の7割がETHである投資家でもあるので、今回のような禁じ手には自分だけでも対抗措置を取るつもりです。具体的にはEIPー1559への賛成を表明しているF2Poolへマイニングプールを移動することです。Ethermineとはマイニングを始めた時からの付き合いですが、これを機会に常時EIPー1559の賛成を表明しているマイニングプールへ移動するかもしれません。ETHのマイニング報酬はおそらく一時的に減りますがそれよりもETHブロックチェーンの発展にかけているのでETH開発者をこれからも支持していこうと思います。 おそらく、こういう考えの人たちも一定数いると思うので、今回の51%までハッシュレートを集める試みは失敗するでしょう。そして結果的にETH1.0のマイニングが終わりになる時期を早めてしまう結果になったと感じています。こういう人間臭い争いが起きるのも分散型ネットワークの面白いところですね。4月1日前後にどういったことが起こるか今から注視していく予定です。

ETH mining benchmark on Radeon Pro WX8200

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2月末から3月1日にかけて久しぶりの調整が入り、相場もETHのガス代も落ち着いてきました。GPUは相変わらず高騰を続けており、RTX3080などは完全に幻のカードになっています。そんな中、プロ用のGPUは比較的価格が安定しているので、ebayでまた物色してましたが、RadeonPro WX8200を手に入れることができました。通常であればこんな高額なGPUは購入しませんが、同性能のゲーミングGPUは恐ろしい値段になっているので今回購入してみました( これも中古ですが、新品同様のやつを700ドル弱で入手しました)。 ベンチマーク結果 早速、ベンチマーク結果ですが、WX8200はVega世代のチップなのでHBM2が8GBのっています。その結果、性能はほぼRadeon Vega 64相当のようです。以下にTeamRedMinerでのマイニング結果を示します。 大体、38MH/sで安定して動作します。購入してから気がついたのですが、こういったプロ用のGPUは普通のソフトではオーバークロック設定を細かくいじれません。つまりコア周波数などを下げたくても通常の方法では全く設定を調整できない状態になっています。 電力効率から考えるとあまりよろしくありませんが、今のマイニング報酬なら十分利益が出るので今はハッシュレート優先で運用しています(ただ排気が熱いので少し困ってますが)。 ECC付きのHBM2のおかげかメモリ温度はかなり高いですが、安定して動作してます。補助ファンももちろん装着済みですが、排気の陰圧をあげる必要がありそうです。ブロワー方式なのでファンの回転数をあげるとかなりうるさいです。気になる人は静音化対策が施された密閉ケースで運用する方が良さそうです。 まとめ 通常のゲーミング用GPUが手に入るならこれほど高額なプロ用GPUを使う必要はありません。ただプロ用ではECC付きメモリを搭載しているので動作温度が高温でも安定動作します。私はRX6700xt発売までの繋ぎとして運用して、マイニングの採算性が赤字になったらそのままeGPU化してMacBookProと一緒に使おうかなと考えています。

Moneroマイニング始め方2021年版

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Monero (XMR)のマイニング機材を先日紹介しました。こちらも数年間の変遷の中で古いマイニングソフトウェアが使えなくなっている状態のプロジェクトも散見されます。私もいくつか試してみましたが、最近はxmrigを使用しています。 Windows10での設定 xmrigのメインホームページ もしくはgithubでwindows用のバイナリをダウンロードします。こちらはダウンロード時でもウィルス検知に引っかかる可能性があるので、Firefoxでダウンロードすることと一時的にリアルタイムスキャンを切った方が良いです。ダウンロードが完了したらインストールディレクトリにZIPアーカイブを展開し、ウィルス検知の例外処理にそのディレクトリを追加してください(XMRマイナーはほぼ全てのセキュリティー対策ソフトでウィルスやマルウェアと認識されます)。 次にXMRマイニング報酬を振り込むwallet addressを作成します。現状では取引所はいつ取引停止されるか不透明な状態なので、直接XMRのブロックチェーン上にアクセスするソフトを使うことを推奨します。私は、MacOSX版のmymoneroを使用しています。 ここまで完了したらあとはマイニングを行いたいmining poolを選択して設定ファイル(もしくはBATファイル)を以下のリンクから生成してください。  https://xmrig.com/wizard ここではSupport Moneroの例を示しておきます。 xmrig.exe --donate-level 5 -o pool.supportxmr.com:443 -u "Monero address" -k --tls あとはコマンドプロンプトもしくはPowershellから管理者権限で上記のコマンドを実行してください。管理者権限を使用しなくても処理は始まりますが、一部の最適化設定に失敗してハッシュレートはかなり下がりますので注意しましょう。 Linuxでの設定方法 Linuxでの設定は基本的にWin10と一緒ですが、実行ファイルはコンパイルして生成することを推奨します。ここではUbuntuを前提に以下のコマンドを実行してください。 1. sudo apt-get install git build-essential cmake libuv1-de