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11月, 2021の投稿を表示しています

ETHマイニングリグ製作(Nvidia RTX3070 – non LHR + HiveOS)

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はじめに 前回の投稿でLHR版のRTX3080入手とベンチマーク結果について紹介しましたが,今まで使っていたRTX3070が同じ筐体に収納できず結果的に余ってしまいました.もう一台のLinux マシンも通常のミドルタワーケースにASUS Strix RTX3070を搭載しており3スロット以上を占有しているので,そのままではやはり2枚のRTX3070を搭載できない状態でした. ご存知の通り,Non-LHR版RTX3070のマイニング性能は非常に優秀なのでこのままではもったいない状態でした.そこで急遽オープンエアのフレームを入手してNvidia系のマイニングリグを製作しました. マイニングリグの組み立て マイニング用のオープンエアのフレームを組み立てて,元のデスクトップP Cから中身を全部移行する作業を行いました.マイニング用フレームはたまたまパーツショップで見つけたG P Uが6枚搭載できる簡易設計で,強度部分にやや不安はありますが,後ほどホームセンターで補強パーツを追加しようと思います. 移行元のP Cは埃が溜まっていたのでそれをエアダスターで掃除を行い,簡易水冷ヘッドも取り外すのが面倒だったのでそのまま外して載せ替えました.ここまでは順調でしたが,ライザーケーブルを使用してGPUを繋ぐと映像出力されず,PCのBIOS画面すら出力されません.自作P Cを作ったことがある人なら分かると思いますが,BIOS画面が出てこないというのは結構焦ります.配線や接続を全部チェックしても何も問題ないので,取りあえずライザーケーブルを疑って,GPUをマザーボードに直接挿してみました. ここで,もう一度起動させてみると無事Linux (Ubuntu)が立ち上がりました.ここで一旦電源を落としてもう一枚のRTX-3070をPCI-E X 1 -> ライザーカード経由で接続し,再起動を行うと2枚目のカードが認識されませんでした.これはおかしいなと思いつつWifiの再設定を行ったり,Ubuntuの更新を行った後に再起動を何回か試みましたが,全く認識されませんでした.Linux特有の設定の問題かなとこの時点では思ったので,ここでHiveOSインストールを試みました. インストールメディアのファイルシステムが壊れるトラブルに遭遇しつつHiveOSのインストールが無事完了するとやはりRTX3

ETH mining RTX3080 LHR benchmark

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米国は感謝祭休暇の真っ只中ですが,ブラックフライデーのセールで年末商戦が本格的に始まり小売店はこの時期どこもセール品を求める人でごった返しています.そんな中,近所のP C パーツショップに足りないパーツを買い出しに行ったら偶然にもRTX3000シリーズが小ロットながら入荷されて店頭に並んでいました. しかもRTX3090やずっと気になっていたR T X3080もLHR版ながら一応メーカーの標準価格で売られていたのです.このチャンスは逃してはいけないと思い急遽RTX3080を購入しました. 目の前の値段の安いグラボからどんどん売れてく状態だったので自分が入手できたのは,MSI Gaming Z Trio RTX3080 LHRになりました.値段は税込で1200ドルぐらいなので現状でのメーカー希望小売価格です. さて,LHRのカードなので,通常のマイニングソフトでは,ハッシュレートが本来の値から半分ぐらいに抑えられてしまいます.今回はt-rex minerのversion 24.7を使って簡単なテストを行なってみました.LHRが発表された初期の頃は,マイニングさせようとすると特定のメモリアクセスパターンを認識してGPUのコアクロックとメモリクロックを下げるためにハッシュレートを50%削減されていましたが,現在では有名なマイニングソフトはLHRアンロックの仕組みを実装してきています.現状では最適化を行うと70%までハッシュレートを向上できると報告されていますが,私の環境では以下のようになりました. 調整が上手くいくと60MH/sを少し超えるぐらいで,ハッシュレートあたりのエネルギー効率はそんなに高くありません.手持ちのRTX3070 non lhrと同等かややハッシュレートが向上するぐらいの性能になりました.Youtuberの報告を見ていると他のメーカー製(ASUS Strix V2 LHR)では,LHRでも70MH/s以上は出ているので少し期待外れではありますが,将来的にマイニングソフト側の性能向上を期待しています.調整中に気になった点はMSI AfterburnerなどでオーバークロックさせていてもLHRのロックがかかった瞬間コアクロックが極端に下がります.ドライバとシリコンチップ側で連携してコントロールを行なっているようなので結構厄介な仕組みではあります.この後に色

BlockfiのBTCリワード付きVisaクレジットカード

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以前にも紹介しましたが,Blockfiがビットコインのリワード付きのVisaクレジットカードを無事に今年の7月に提供を開始しました.私はウィイティングリストに登録していたので9月中旬ぐらいには発行可能な状態でしたがクレジットカードが増えすぎるのも問題かなと思いしばらく正式な申し込みを見送っていました.コロナのパンデミック下でメインで使っているUnitedのマイレージリワード系のクレジットカードも使用するあてのないマイレージがどんどん貯まるばかりですし,年末で買物する機会も増えるので先週ぐらいに正式な申し込みを行いました.そして,昨日,無事手元に届きました. 見た目はシンプルな黒の艶消しのメタル系クレジットカードで質感はしっかりしています.梱包がやたら高級感を演出していますが年会費無料のクレジットカードでここまでやるのは見たことありません.金属素材のカードなのでタッチレス決済には対応していません(I Cチップはもちろん対応済み). このクレジットカードは通常のVisaのクレジットカードと同じように利用することで、カード会員は買物のたびに利用額の1.5%のビットコイン還元を受けられます.利用開始後の90日間については3.5%の還元率でビットコインを受け取れます(最大上限は100ドル相当のBTCまで).その他の特典としては年間50,000ドル以上の利用をすることで,還元率は2%になることや旅行保険などが付帯してくるようです.BTCのリワードはカード会員のBlockfiアカウント(BlockFi Interest Account:BIA)に振り込まれます. ボーナス特典としては”ステーブルコインボーナス”, ”取引ボーナス”, ”友達紹介ボーナス”が提供されるようです. ステーブルコインボーナス:BIA口座にGUSD, USDCなどのステーブルコインを預けている会員は元々のAPY(年利)に加えて最大2%のAPYが加算されるとのことです.カード入会初年度については日々のステーブルコイン残高に基づいて最大200ドルが加算され、ビットコインにて支払いが行われます.B I A口座では利息の受け取りをどの暗号資産にするか選べますが,現状ではBTCに限定しているようです. 取引ボーナス: Blockfiにて対象となる暗号資産を取引したカード会員に対し、その取引量の0.25%がビットコイ

ETH mining benchmark on Radeon Pro W5700 (Hive OS)

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暗号資産相場は一時的な調整を挟み月曜日の夜明けごろからジワジワと上昇していましたが,本日無事BTC,ETH共に最高値を更新してまだ上昇を続けています.こちらでは11月になり外の気温も順調に下降してきたので保有マイニング機材を全稼働させています.GPUの入手は相変わらず困難な状況が続いていて最近ebayで良さそうな出品を物色していましたが,マイニング効率が良いGPUは軒並み高値で取引されている状態です.そんな中,B&Hのサイトで偶然,Radeon Pro W5700の中古品が手頃な値段(といっても900ドル弱)で販売されていたので購入してみました. W5700 GPUのコア的にはRX5700xtと全く一緒でTSMCの7nmプロセスで製造されており,プロ仕様なので8GBのGDDR6がECCに変更されているぐらいの違いしかありません.もちろんゲーム性能重視で設計されていないので,MACなどではビデオ編集などで重宝される存在です.中古品を購入しましたが,見た目はほぼ新品でそれほど使い込まれていたわけではなさそうです.付属品も全て付いてきたので,なかなか良い状態です.RX5700xtはebayで落札しようとすると中古でも1000ドル超え,さらに送料と税金がかかるので,マイニングと将来的にはビデオ編集などに使えることを勘案すると悪い選択肢では無いと思って購入しました. ベンチマーク結果 以前,Radeon Pro WX8100とVega64のマイニングリグの紹介をしましたが,そちらのリグに仮組みしてベンチマークしてみました.尚,BIOS書き換えはいつもの通り行っていません.Hive OSで簡単にメモリクロックとコア電圧などを調整した結果は以下のようになります. 大体52MH/sで110W切っています.この状態でもかなり効率は良いですが,BIOS書き換えなどを行うと消費電力100W弱で56MH/sまで最適化できるようです.ベンチマーク結果が良かったので,もう一枚手に入るのなら購入したいなと思いB&Hのホームページを再度確認しましたが,あっという間に売り切れたらしくバックオーダーの状態になっていました. マイニング収益が好調なうちにRX580の古いカードを最新の効率の良いGPUに入れ替えようと考えていましたが,GPUの争奪戦は来年頭まで続きそうです.

Polkadot のPLOクラウドローンが始まる

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はじめに 以前の投稿でPolkadot に注目しているということを書きましたが,調べていくにつれてこれからのブロックチェーンのエコシステムの発展のために非常に重要なプロジェクトであることがわかってきました.今月はついにParachain に接続するオークションイベントが控えているので,ここに簡単にまとめてみたいと思います. PLO (Parachain Lease offering)とは PolkadotはRelaychainと呼ばれる心臓部と,そこに接続するParachainという2つの要素から構成されています.Parachainは実際にブロックチェーンとして機能する部分でスロットという枠が100個用意されています.このスロット獲得を目指して参加しようとするプロジェクトが争うイベントがParachain Lease Offering (PLO)です. P L Oはクラウドローンとオークションの2つのパートに分かれており,クラウドローンで一般ユーザーはDOT トークンをロック状態にして指示することを表明して,その対価として新規プロジェクトが発行するトークンを獲得できます. オークションでは獲得したD O Tが最も多いプロジェクトが勝利する仕組みになっているので,クラウドローンがかなり重要なイベントであることが分かるでしょう. 現在の状況 PLOの第一段階にあたるクラウドローンは11月5日より開始され,現在6種類のプロジェクトに投票可能になっています. Polkadot .js のデータを見る限りでは,”Acala” が613万DOT(346億円相当)がロックされていることが分かります(Acala NetworkはDefiハブを目指すプロジェクトです).またEVM互換のスマートコントラクトを実装するMoonbeamもかなりの投票を獲得しています.Astar, Moonbeam, Acala はおそらく確実にスロット枠を落札するでしょう. 私は現在Krakenで保有するDOT をステーキングしてますが,気になっているプロジェクトに参加しようか考えているところです.クラウドローンに参加してももらえるトークンがすぐに売却できる訳でありませんが,こういうブロックチェーンのインフラ部分を担う銘柄は長期保有しても良いと思っています.Ethereumが本命であることは間違いないので