暗号資産久しぶりの暴落,Solanaは混乱の中で再びネットワーク障害
今年は暗号資産や株の価格変動幅は大きくなると覚悟はしていましたが,FRBによるタカ派的な金融緩和の縮小と3月に早くも利上げに着手するニュース,ウクライナ危機などネガティブなニュースが重なり,暗号資産と米国株式市場両方とも大暴落が起きました.こういう時は追加購入のチャンスなので,私は久しぶりに数銘柄を買い足しましたが始めて急激な下落を経験した人達は慌てて損切りしたかもしれません(損失額にもよりますが,Tax-lossハーベスティングになるのでそれはそれで悪い選択ではありません).いくつか面白いニュースをピックアップして紹介してみます.
マイニング状況
小規模で体力がないマイナーはすでに撤退を始めたようです.価格下落のショックでマイニング効率が良いGPUがいくつかebayで先月の数100ドルぐらい低い値段で取引されていました(RX5700xt Strixが685ドルで一瞬でなくなりましたが).Youtuberの情報を見る限りでは,ハワイやカルフォルニアなど電力コストが高い場所でマイニングを行なっている人達は採算割れまではいかなくても収益が悪化して撤退しようとしているようです.これは予想通りで体力が無い電力コストが高く採算性が見込めない地域からマイナーが徐々に脱落していきます.バルクでGPUが出回っても良さそうですが,数10枚単位になると個人間で取引されているようでebayに出回るのはまだ先になりそうです.
Tom’s hardwareの記事によるとRTX3090が12月20日から27日の週に比べて-9.8%ぐらい下落しており,マイニング需要が無くなってきた兆候が見られるようです.RX6900xtだけが値上がりしていますが,こちらはわざわざebayで購入しなくても店頭でいつでも購入できる状態なのに謎の値動きです.Non-lhrのGPUはまだまだ高値で取引されている印象ですが,LHRのカードはマイニングの電力効率が悪いのでこれからebayに出回ることが予想されます.
Solana Networkが48時間ダウン
米国時間の1/22(土)にSolanaネットワークがまた一部の機能がダウンしました.暗号資産全体でさらなる価格下落が起きて狼狽売りが殺到したようで,以前にも起きたようなネットワーク障害が発生しました.開発元は,Botによる影響を示唆していますが,恐らくSolanaブロックチェーンの設計問題でしょう.すでにテストネットで対策済みのアップデート候補をテストしていましたが,今回の下落にはパッチが間に合わなかったようです.やはりスケーリングを優先するとまだまだ安定性に問題を抱えるようなので,今回は最悪のタイミングでネットワークダウンしたことで失望されたようです(かなり下落して現在1 SOL = 90 USD程度).色々な意見はあると思いますが,インフラとして機能するためにはやはり安定性も重要で,今回のネットワーク障害はSolanaもまだまだ開発が必要なことを示唆しています.ノード運用にも結構なスペックのマシンを要求するようですし,そう言った面を考慮するとブロックチェーンのトリレンマ(+安定性)を解決できる状態ではないようです.
Uniswapの創業者,Chaseの銀行口座凍結される
これは2018年にも似たような事件がありましたが,銀行がリスクが高いと判断した顧客は理由を通達しなくても口座を凍結されるそうです.残念ながらUniswapは分散型取引所の親玉として目をつけられ創業者かつCEOであるハイデン・アダムス氏は金融規制当局に見せしめとして口座凍結をやられたようです.
2018年はクレジットカードでの暗号資産購入をVisaが全面的に禁止するなど強行措置が取られたり,Krakenの従業員の給与口座が凍結されたりしましたが,少しやり過ぎの感はあります.
恐らくここまでやるということはSECによるUniswap創業者の訴追の可能性は高い気がします(未登録証券の販売には当たらないので今回はどういったロジックになるかは謎ですが).
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