イーサリアム(ETH)マイニング事始

最近,秋葉原界隈でもGPUが品切れになるなど何かと話題の仮想通貨マイニングですが,AMDのGPUから品切れしていること,RX550などのローエンドのGPUは手に入りやすい状況を考察するとイーサリアムマイニングの人気が急騰したためだと考えられます.


なぜGPUマイニング?

イーサリアムのアルゴリズムはBitcoinで採用されているようなSHA-256とは異なり,メモリアクセスが頻繁に行われることと,ある程度のメモリ容量を必要とすることからGPUを使用したマイニングが一般的なようです.幸運なことにほとんどのマイニングソフトが初期のころからOpen CLで最適化されていたためにAMDのGPUが圧倒的に有利なようです(現在はCUDAにも対応済みソフトも存在).
一般的なゲーム用のデスクトップPCであればAMD製のGPUを価格の安さから導入する人も多かったようですが,イーサリアムマイニングに最適であったこととETH自体の価格上昇で一気に需要が増えたようです.

現時点でアジア地域では1ETH = 400 USD (4万円以上)で取引されていることから日本などの電力料金が高い地域でも十分マイニング収入を得ることが可能であるようです.


マイニングに必要なもの

64bit LinuxやWindows7,10が動くデスクトップとGPU,プールサイト,マイニングソフト,ETHのウォレットが必要になります.

私の場合は,以下の環境で試験的にマイニングを行っています;
OS: Windows 7 professional 64 bit
GPU: ASUS Strix Radeon RX580 8GB 1360 MHz OC
マイニングソフト: Claymore miner
プールサイト: Ethermine
ETHウォレット: Geth + Mist (GUI)


投資の回収率を計算するとETHのマイニングでは圧倒的にAMD RADEON系のGPUが有利です.現在NVIDIAもマイニング専用のGTX1060カード(GP106-100)とドライバを開発中のようですが,現時点で入手可能ならAMD RADEON RXシリーズの470, 480, 570, 580がおすすめです.
ただし,冒頭に述べたようにマイニングブームのため世界中で在庫切れが起こっているため新しくなったGTX1060や1070もそこそこの性能が出せるようです(ただしWindows 10で最新ドライバーもしくはUnuntuでBIOSを調整する必要あり).

マイニングソフトについて

マイニングソフトはEthermine, Qtminerが主流なようですが,自分の環境ではどれもうまく動作せず,結局Claymore's Dual GPU Minerに行き着きました.採掘を始めて知りましたが,Ethereumのマイニングと同時にほかのAltcoinも採掘できるようで,Siacoinなどがおすすめなようです.もしDual Miningを行うならNanopoolをマイニングプールに指定するといいでしょう.

ウォレットについて

ETH取引所でもウォレットを提供していたりしますが,せっかくなのでGethを使ってEthereum ネットワークに直接参加してみるのをおすすめします.時々同期に失敗しますが,再同期をかければ問題ないようです.MistというGUIも提供されていますし,使うのはそんなに難易度は高くないと思います.COINBASEのアドレスを指定してもよさそうですが,マイニング報酬先としてアドレスを使うなと注意書きがあったので一応Gethで作ったウォレット経由で送るようにしています.

マイニングの注意点


GPUマイニングではほぼ24時間ゲームしているような使い方になるのでGPU負荷はかなり高いまま連続運転になります.私の場合はCore i7 4790Kのデスクトップでほかの作業も行っているので,大体320Whぐらい消費しているようです.北米では電気代がばかみたいに安いのでそれほど採算性に影響しませんが,日本では問題になるかもしれません.

仮想通貨全般のマイニングに言えることですが,採掘の難易度は常に上昇していきます.言ってしまえば早いもの勝ちの世界なので採算が取れそうならすぐ始めたほうが有利です.これからNVIDIAがGPUマイニングに特化したカードを販売するうわさ(プロトタイプの写真が出てる)もあるので競争は熾烈になっていきそうです.

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