Ethereumのマージ・アップデート、7月11日2022年

はじめに

コンセンサス2022年への参加でオースティンへ出張したり,本業でのドイツ出張などが重なりブログがアップデートできていませんでしたが,独立記念日休暇で回復しやっとブログを再開する気力が湧いてきました.さてとりあえず,復帰第一段は当ブログで繰り返し取り上げているETHの大型アップデートであるThe Mergeについていです.先週までにいくつもの大きなマイルストーンをクリアしました.それでは現状どうなったかを見ていきましょう.


Testnetでは無事マージが成功

Ropstenでのマージが6月8日に成功し,先週水曜日(7月6日)にはSepoliaでもPoSへの移行が完了しました.これであとはGoerliでのマージが残るだけでこのあとにはいよいよメインネットでのマージが開始されます.Goerliでのマージは今後3週間から4週間以内が予定されており,7月中には終わらせておきたいようですが,もしかしたら8月頭にずれ込むかもしれません.その間にもメインネットでのシャドーフォークが行われノードソフトのテストが行われます.先週はいくつかのSepoliaのマージ時におきたトラブルについて開発者会議で話合われていましたが,いずれもテストネット特有の現象でメインネットでは問題ないという結論のようです(いずれにせよ開発者は対策を続けるようです).次にミーティングが開催されるのが7月21日になるので,先週までは金曜日に行われる最後のミーティングになりました.


Difficulty Bombの遅延が正式にリリース

ブロック時間が伸びるなどの問題を引き起こしかねないので,こちらも先月の開発者会議での合意事項に従いアップデートによってDifficulty Bombの遅延がリリースされました.こちらも予想通りの結果でこれでETHマイニングは9月中まで継続できることになりました.

https://thedefiant.io/ethereum-difficulty-delayed/

それにしても一部の開発者の警告によってこうやって無事UXの著しい悪化の前に対策が取られましたが,ブロックタイムが8月に20秒や30秒になっても良いと主張するのは無理があったと思います.今回はほとんどの人が賛成することで,ブロックタイムの延長は手遅れになる前にフィックスされました.ちなみに影響は先月の時点ですでに観測されていたので,本当にこの対策が行われたのは良かったと思います.


マイニング機材の移行は?

今のところ無事正式に9月までマイニングが延長されたのでこのまま拡張は行わずすべて100%稼働で夏を超えたいと思います.移行先はそろそろ考えないといけません.ROI的には電気代だけの状態はすでに達成されているので,思いっきり趣味にふる部分と採算性重視の部分で揺れています.個人的にやってみたいのはAkashとArweaveですが,どちらも稼げるトークンは微々たるもののようです.Akashに関してはGPUマーケットの値段がこれから判明してくるので注目しています.ほかはETCやRavenコインでもマイニングしながら考えるかもしれません.あとは一部はETHノードなどへ転用も検討しています(その場合は余剰GPUは売却).


おわりに

下落が一段落ついて、これから次のトレンドがくるまではレンジ相場がつづくでしょう.私は粛々と下準備を進めながら技術的に興味のあるテーマについては自分でより掘り下げていく予定です.ZK Proofについては特に注目している技術でハードウェアアクセラレーションも含めて興味が湧いてきたところです.いまは手頃なFPGAボードが手に入らないか物色を始めたところです.やりたいことが多いのに本業も忙しくなってきて首が回らない状態ですが,一つ一つこなしていこうと思っています.


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